警備業界・立哨警備における疲労軽減と職場改善のヒント

業界・工程の特徴:立哨警備という“静かなる重労働”
警備業界の中でも、立哨(りっしょう)警備は特に身体的な持久力が求められる業務です。立哨とは、ビルや商業施設、工場、マンション、学校、官公庁などの出入口に配置され、訪問者や車両の確認・誘導・警戒にあたる業務形態を指します。
この工程の最大の特徴は、「動かずに長時間その場に立ち続ける」という点です。
警備員は基本的に交代制で勤務しますが、1回の立哨が1〜2時間連続で続くことも珍しくなく、交代の合間にわずかな休憩が取れる程度。勤務シフトの中で、1日数回にわたってこの立哨が繰り返されることになります。
また、以下のような制約もあります:
- 姿勢を大きく変えることが難しい(警戒の姿勢が崩れるため)
- 限られたスペースでの配置(出入口付近や人通りの多い場所)
- 立哨中の椅子使用は禁止されているケースもある
- 屋外の場合は天候に左右される(真夏・真冬の直立は特に厳しい)
これらの点から、立哨警備は単純な「立ち仕事」ではなく、集中力と体力の両方が求められる静的負荷の高い業務と言えるでしょう。

現場でよくある困りごと:身体の負担は“蓄積型”
立哨警備に従事する警備員からは、以下のような身体的な悩みや不快感がよく聞かれます。
足腰の痛み・むくみ
- 数十分経過するだけで足がジンジンする
- ふくらはぎや太ももに重だるさを感じる
- 日々の業務後に足がパンパンにむくむ
腰・背中への慢性的な痛み
- 一定時間を超えると腰に鈍い痛みが出る
- 翌日も疲れが残り、慢性化する人も
集中力の低下・メンタル面のストレス
- 立ったまま周囲に注意を払い続けることで集中力が切れやすい
- 退屈さと緊張感の同居による精神的疲労もある
また、姿勢を変えにくいことから、血流が悪くなりやすく、疲労が抜けにくいという声も多くあります。これは高齢者に限らず、20〜30代の若い警備員でも起こりうる現象です。

現場の声・管理者のよくある悩み:人が定着しない、リスクが減らない
管理者の立場では、こうした身体的負担が“現場の継続性”に影響を与えていることが課題として挙げられます。
離職・人材不足の加速
- 「体力的に続かない」と辞めてしまう人が多い
- 若手が入っても定着せず、ベテラン中心になり高齢化が進む
業務リスクの増大
- 疲労による見落としや判断ミスの可能性
- 急な体調不良による欠員対応に追われる
安全衛生対応の難しさ
- 長時間の立哨が当たり前になっており、安全配慮義務の面で不安
- **「椅子を置けない」「見栄えの問題がある」**といった理由で改善が進まない
現場の事情を理解しながらも、どう改善してよいかわからないというジレンマが、多くの管理者に共通する悩みです。

改善のきっかけ(導入前の気づき):小さな違和感が“最初の一歩”に
業務自体は何年も変わっていないのに、なぜか離職が増えている、疲労の訴えが増えてきた——そんな“小さな違和感”が、職場改善の検討につながることは少なくありません。
特に最近では、次のような背景が改善の後押しになるケースが見られます:
● 身体的な負担の放置によるリスクの顕在化
- 腰痛や膝の不調により、突然現場を離れる事例が出る
- 小さな疲労が蓄積し、休職・離職の引き金になる
● 安全衛生・コンプライアンス意識の高まり
- 労働安全衛生法の観点から、長時間の静的作業にも配慮すべきという認識が広まる
- 企業としてのリスク管理の一環として、業務環境の見直しを進める動きが出てくる
● 人材確保と定着の観点
- 「働きやすい現場」は選ばれる時代。福利厚生や労働環境の充実が求められる
- 女性や高齢者の採用促進にあたり、身体負担の軽減が必須になる
これらの要因から、**「根本的に立ちっぱなしを支える方法はないか」**といった視点で、補助ツールや機器の導入が検討される流れが生まれます。

まとめ・今後への示唆:立哨という仕事を続けやすくするために
立哨警備のような長時間の静的作業に対する身体的・精神的な負担は、これまで「仕方ないもの」として捉えられてきました。しかし、人手不足や高齢化が進む中で、働きやすさ=現場の持続可能性という考え方が、業界全体に求められ始めています。
今後、以下のような改善パターンが想定されます:
- 足腰への負担を軽減するアシストツールや姿勢保持補助具の導入
- 警備配置場所の床環境改善(弾力性のある足場やマットの活用)
- 業務設計そのものの見直し(連続立哨時間の短縮やローテーション制度の導入)
これからの警備業務は、「立ちっぱなしを耐える」から「立ちっぱなしを支える」方向へ。
安全・安心を守る警備という仕事を、誰もが無理なく、長く続けられる職場にするための改善の第一歩が、今まさに求められています。
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