「立ちっぱなし」の仕事が健康に及ぼす深刻な影響とは?〜EUの調査報告と日本への示唆〜

導入:立ち仕事に潜む見えないリスク
キッチンやレジ、工場、医療現場など、多くの職場で「立ち仕事」は当たり前のように行われています。しかし、**長時間にわたって同じ場所で立ち続ける「静的立位(constrained standing)」**が身体に深刻な負担を与えることは、まだ十分に認識されていないかもしれません。
欧州安全衛生機関(EU-OSHA)の調査では、1時間以上連続で立ち続ける、あるいは1日4時間以上立ちっぱなしであることが「健康リスクのある立ち姿勢」として指摘されています。
本論:静的立位の健康影響と、日本にとっての教訓
1. 静的立位がもたらす主な健康被害
- 脚・膝・足の痛みやむくみ
- 腰痛や椎間板ヘルニア
- 血流障害による静脈瘤や高血圧
- 心疾患リスクの増加
- 慢性的な疲労、集中力の低下
これらの不調は、長時間同じ姿勢で立ち続けることで血流が滞り、筋肉や関節に負担がかかることが原因です。放置すれば、慢性的な痛みや疾患につながるおそれもあります。
2. 日本でも立ち仕事は他人事ではない

日本でも、以下のような長時間立ちっぱなしの職種が数多く存在します。
業種 | 具体的な職種例 |
---|---|
小売・サービス業 | レジ係、販売スタッフ、美容師、飲食店スタッフなど |
医療・福祉 | 看護師、介護士、歯科衛生士など |
製造業 | 工場ライン作業、検査員、包装スタッフなど |
教育・警備 | 教員、保育士、警備員など |
実際、厚生労働省の労働安全衛生調査や腰痛発生件数の統計からも、立ち仕事による腰痛や下肢障害の発生が多い業種が浮き彫りになっています。
3. EUの実態データが示す、産業ごとの「下肢障害」リスク
静的立位による健康リスクは、特定の業種に集中する傾向があります。
下のグラフは、EU28カ国において、過去12ヶ月間に脚や足の筋骨格系の不調(MSD)を訴えた労働者の割合を示しています。

特に、
- 農林水産業
- 建設・製造業
- 宿泊・飲食サービス業
- 医療・介護関連
といった業種で30%を超えており、長時間の立ち仕事と不自然な姿勢が健康被害の一因となっていることが読み取れます。
こうした傾向は、日本の職種分布とも非常に似ており、「立ち仕事による負担」はEUだけの課題ではありません。
✴ 日本にも求められる変化
- EUでは既に「立ち続けない働き方=ダイナミックワーク」が提唱されています。
- 日本も少子高齢化・人手不足の中、従業員の健康を守ることで労働生産性を維持・向上させる必要があります。
4. 現場で実践できる「立ちっぱなし」対策
✅ 姿勢の切り替えがカギ
「Your best posture is your next posture(最良の姿勢は“次の姿勢”)」
- 30分に1回は立ち位置を変える/座る/歩くなどの「マイクロブレイク」
- 可能であれば「30%立つ・60%座る・10%動く」の割合を目指す
✅ 環境と設備の工夫
- 高さ調整できる作業台や椅子、スタンディングサポートの導入
- 足にやさしい靴・インソール、クッション性のある疲労軽減マット
- 足元スペースの確保と正しい姿勢指導
✅ 日本でも導入可能な支援ツール
たとえば、**アルケリスのような「着座支援デバイス」**を使えば、見た目は立ち姿のまま身体への負担を軽減可能。医療や製造現場でも活用が進んでいます。
結論:立ち仕事を「持続可能」にするために
「立っているだけ」の仕事が、身体に大きな負担を与える時代。
日本の現場でも、今こそ“立ち続けない働き方”への転換が求められています。
- まずは現場で気づくこと
- 少しの設備投資で大きな改善を
- 働く人が「自分の姿勢を選べる」環境づくりを
行動のすすめ
- あなたの職場に「無駄な立ちっぱなし」はありませんか?
- 「立って見える」けど「座っている」──そんな未来志向の働き方を体験してみませんか?
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